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原作者の差別発言で主演声優全員一挙降板、「二度目の人生を異世界で」アニメ化中止で小説版は出荷停止に

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せっかくアニメ化にこぎつけたライトノベル作品が、原作者の不用意な発言で台無しになりました。詳細は以下から。

◆アニメ化がきっかけで掘られた作者の「差別発言」
まず見てもらいたいのが今年10月からアニメ化されるライトノベル作品「二度目の人生を異世界で」作者、まいん氏のツイッター。
有志により掘り起こされたものですが、「ああ、まとめブログにでも影響されたのかな……」と推察される、汚い言葉が並んでいます。

もちろん「批判」「言論」などとは到底分類しづらい、差別意識を口汚く垂れ流した単なる罵倒です。

言うまでもなくこれらの発言は日本だけでなく中国のアニメ好きな人々を交えて大炎上してしまいました。
◆主演声優一挙降板、アニメ化が危機的状況に
そんな中、本日付けでアニメ版の主演声優4人(中島愛さん、安野希世乃さん、増田俊樹さん、山下七海さん)が一斉降板を発表する事態に。




声優を交代してアニメ化される可能性もあるものの、かなりケチが付いたことは間違いありません。はたして今後無事アニメは放送されるのでしょうか。
◆差別発言は色々な意味で割に合わない
「いささか話が大きくなりすぎているのではないか」と感じる人もいるかもしれませんが、まず認識しておいてもらいたいのが、「中国は日本アニメの一大消費地である」ということ。
もはや諸外国での売り上げがなければ日本のアニメ産業は維持できないため、倫理的な側面だけでなく商業上の理由からも、商売相手となる国を口汚く罵るような内容は適切でないわけです。
さらにもう一つあるのが「中国のアニメ産業が著しく伸びている」という点。莫大な資金を持つテンセントなどが注力していることで、中国製アニメやゲームのクオリティは伸びる一方。日本の声優が起用される機会も増えています。
つまり今回の声優降板劇についても、「わざわざ中国市場を敵に回すような作品に出演するメリットが薄い」と事務所側が懸念した可能性が考えられるわけです。
こうして考えていくと、割に合わないことがあまりにも多い差別発言。作者の不用意な発言で作品の価値まで損なわれてしまう、まさに「百害あって一利なし」な状況となっています。
◆(追記)あまりに根が深すぎる反響も
なお、差別発言による主演声優一挙降板を受け、一部の人たちからこのような反響も。
原作者の差別発言で降板した声優さんを差別発言で貶める、地獄のような状況ですが、それだけ差別意識の根が深いところにあるということでしょうか。




◆(追記)アニメどころか小説版すら販売停止や絶版の可能性が浮上
文庫版を刊行しているホビージャパンから謝罪と共に「今後の当該書籍の取扱等につきましては慎重な対応をおこなってまいります」というコメントが発表されました。
HJノベルス『二度目の人生を異世界で』に関しまして


当社は今後の当該書籍の取扱等につきましては慎重な対応をおこなってまいります。
ご不快な思いをされた読者をはじめすべての皆様にお詫び申し上げます。
ならびに書店、流通の皆様、作品にかかわる関係各位におかれましては、多大なるご迷惑をおかけします事をお詫び申し上げます。

書店、流通、作品にかかわる関係各位に対するお詫びまで掲載されているため、販売停止ないし絶版の可能性を含めた検討が行われているとみられます。
◆(追記)出荷停止が確定
朝日新聞社の報道によると、ホビージャパンはこれまでに刊行された「二度目の人生を異世界で」計18巻を出荷停止にすることを決めたそうです。
21時30分現在、アニメ公式サイトは沈黙を守っている状態。原作出荷停止、主演声優全員降板という、まさに風前の灯です……。
TVアニメ「二度目の人生を異世界で」公式サイト

・22:10追記
アニメ化中止が告知されました。

製作委員会による告知文。アニメ化中止で空いた枠は一体どうなるのかが気になるところです。

「二度目の人生を異世界で」アニメ化中止のお知らせ
アニメ化発表以来、一連の事案を重く受け止め、本アニメの放送及び製作の中止をお知らせ致します。
みなさま、及び本作品の制作に関わった方々には多大なるご迷惑、ご心配をおかけしました事、心よりお詫び申し上げます。
「二度目の人生を異世界で」製作委員会

・23:59追記
なお、今回大炎上した背景には原作者の差別発言だけでなく、作品内容自体の問題もあります。以下は炎上を受けて書き換えられる前の作品から一部を抜粋したところ。
(キャッシュ)二度目の人生を異世界で – 幕間その2らしい

上記によると異世界に転生する前の主人公・功刀蓮弥は剣術の達人で第二次世界大戦において3712人を斬り殺し、晩年は人間国宝に指定されるなど、順風満帆の人生を送って天寿を全うした人物という設定。
第二次世界大戦で剣を使って殺戮……となると「百人斬り」が思い浮かぶのはもちろんですが、斬り殺した「3712人」という数字も、南京事件が起きたとされる「1937年12月」を想起させるもの。
さらに94歳という没年も、南京事件に関与していたとされつつも皇族として戦犯指定を免れ、天寿を全うした上海派遣軍司令官・朝香宮鳩彦王(満93歳没)とほぼ同じです。
あくまで偶然かもしれませんが、一連の発言と合わせて考えると、中国の人々に対する悪意があったと受け取られても仕方がない状況となっています。

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